当たらない四柱推命-まちがい理論の検証

当たらない四柱推命の検証

このサイトを見て下さっている読者の多くは、世間で広まっている四柱推命(通変星・元命星占い)がどうも正しくない。当たらない。トンチンカンである、ということに気付いて正しい理論を模索されている方が多いのだろうと思います。

実際に鑑定の依頼を下さっている方々も「他の占い師に言われたことが全然当たっていませんでした」「空亡(天中殺)だからどうこうと言われました」といった経緯を書かれている方が多いです。

典型的な「ちまたの四柱推命」(通変星・元命星・十二運占い)

私自身は他のいろんな解釈の四柱推命があって良いと思うし、他所を批判して自分だけが独善的に正しいとか主張するつもりは全く無いのですが、

そうは言っても、日本に広まっている(不幸にもメジャーになってしまっている)四柱推命の標準的理論があまりにも間違いだらけであることに辟易しています。誤占をする占い師があまりに多い。そして、その間違った鑑定によってどれだけの被害が生じているだろうか?と思わされるのです。

西洋占星術や易占いの場合には「土台となる基礎理論」が最初から全部誤りだらけなんてことはありません。人によって微妙な個別解釈法の部分で違うことは出てきますが、根幹となる「土台の理論」そのものは「誰もが信頼できる基礎理論」として共有・共通されています。

しかし、日本の四柱推命業界の現状は、共有されている基本理論(土台)そのものが「根本から誤っている」トンチンカンな理論が「正解」であるかのように広まって定着してしまっているという点に問題の根深さがあります。

この記事では、今日本で広まっている「スタンダードな四柱推命」がどの点においてズレているのか?どのように間違っているのか?を検証してみようと思います。

お話にならないレベルの「通変星占い」「元命星占い」

本屋に行って「占い>四柱推命」のコーナーに置いてある本の70~80%を占めているのがコレです。

通変星月支元命星十二運を中心にして吉凶を鑑定するものです。おそらく一般の方が四柱推命といってイメージするのはコレだろうと思います。

この中で「通変星・元命星占い」じゃない本はどのぐらいあるでしょうか?

私はこうした四柱推命は「四柱推命」と呼ばれるべき内容ではなく、単なる「通変星占い」とか「元命星占い」「十二運占い」という別名で区別されるべきものだと思っています。

それぐらいに「本来の四柱推命」(五行理論に基づく干支術)とは、天と地ほども違うトンチンカンな内容だからです。鶏肉とカエル肉ぐらいに別物です。

これらの特徴は、通変星や元命星を中心とした上のような命式表を作り、通変星の上下左右の組み合わせによって吉凶をうんぬん言ったり、月支元命星をその人の性格や自身を示すものとしてありがたがります。

しかも、10種類の「通変星」にあらかじめ固定した吉凶が割り当てられています。劫財・傷官・偏印などは凶星で、正官・印綬・食神・正財などを吉星と言います。ハッキリ言ってこのレベルの四柱推命はさっぱり当たらないし役にも立ちません。

そもそも、本来の四柱推命では「通変」に「固定した吉凶」はありません

日干が身旺なのか身弱なのか、日干がどんな季節に置かれ、命式全体の五行力量のバランスがどうなのか?という「条件」に応じて、ある通変(たとえば印星)が吉作用にも凶作用にも自在に変わるのです。

上の表をあえて用いるならば、本来の四柱推命は

 辛 

  

という、干支(十干と十二支)の配列だけを見て、その五行の相互作用から運勢を推理する干支術なのですが、

ちまたの「通変星占い」では「十干と十二支」は「通変星」「元命星」「十二運」を導き出すための記号か何かぐらいにしか考えていません。

むしろ、付けられた「通変星」「元命星」「十二運」こそが「運命作用の主体」であるかのように錯覚して、それしか見ていません。もともとの十干、十二支、五行はどこへやら?です。

例えば、この命式ならば、ちまたのニセモノ四柱推命では、月支元命星が「正官」という大吉星ですから真面目でお仕事で出世しやすく、幸運に恵まれやすい人です、などと鑑定するのでしょう。

さらに、正官と傷官が横に並ぶので良くないだとか、食神と偏印が並ぶので良くないだとか、通変星の並びで吉凶をうんぬん言うわけです。

「通変星」の吉凶うんぬんはまず当たりませんし、「月支元命星」を中心とした性格判断30%ぐらいの的中率で当たればまだ高い方です。「十二運」は運勢や力量を見るには実際は使えない粗悪なシロモノです。

この命式において最も良い作用をしているのは、日干の根となっている巳火、次に年干に出ている丁火となります。「通変星占い」とは真逆の判断になることが分かるでしょうか?

(通変星占いでいうと、傷官や偏印が付いているので凶ですと言われるでしょう。判断が真逆になりますね)

本来の四柱推命とは、天干や地支そのものの陰陽五行としての働きや力量を見る術です。己は土、丁は火、亥は水、卯は木、辛は金です。これら五行の配合やバランスを論じるのです。

「通変」は日干から見た時にそれぞれの十干や五行がどのような作用をする傾向があるのか?を纏めて示している「記号」「総論」「呼び名」にすぎません。

「月支」の理解を読み誤ったことが全ての元凶

そもそも「月支元命星」をありがたがる今の日本の四柱推命はどこから広まったのでしょうか?

その元凶と見られているのが、昭和初期に四柱推命を世に広めた阿部泰山の理論です。

四柱推命の古典(漢籍)は幾つかあるのですが、阿部泰山が日本に四柱推命を紹介する時に、古書の中に書いてあった「用神は月支に問わなければならない」という記述の解釈を誤って、「月支に大事な用神があるらしい」と考えたことから、月支の蔵干を用神=「元命星」とする理論が生まれたようです。

(本来の意味は「月支」は季節を司令していて、命式における影響力が格段に強いのだから、用神を決める際には必ず「月支の影響」を勘案しなければならないという意味でした。月支そのものがありがたい用神だと言っているわけではありません

また、最初に泰山氏が研究した古書(子平真詮)が「通変星」や「神殺」や「十二運」(生旺墓絶論)を中心として論じている「あまりレベルの高くない雑多な古典」だったこともあり、通変星や神殺をこねくり回す解釈が流布してしまったのだろうと言われています。

「十二運」で日干の旺衰を正しく測ることはできません

さらには、神殺や特殊星で判断するもの、空亡(天中殺)で凶を論じるもの、などの本来の干支術とは縁もゆかりもない根拠薄弱な諸説が「四柱推命」と名を冠して世間に広く流布してしまったのです。

日柱の十二運から派生させた動物占い。血液型レベルの余興占いです。

日本で流行っている東洋系占術の多くは、こうした「通変星」「元命星」「十二運」「天中殺」といったいわば「どうでもよい理論」から派生した二次的占いです。

「空亡」を拡大解釈して繰り広げられる天中殺占い(算命学系統)

これらは「通変星占い」の一部要素だけを抜き出して拡大解釈しようとする占術です。そもそも大元になってる「通変星」「元命星」「十二運」「空亡」が理論として正しいかどうかを考えるべきでしょう。

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