地支の法則 ~ 方合・三合会局・七冲

地支の特殊法則

十二支の中には、特定の組み合わせが揃うとある五行が飛躍的に強まる特殊な結合が生じるものがあります。

ここでは、方合、三合局、七 という法則について学びましょう。これらは命式内の五行バランスや力量関係を大きく変化させてしまうため超重要です。

「方合」~ 同じ季節の支が揃う強力な結合

方合ほうごう」は 同じ季節・方角に属する3つの支が 2つ以上集まることで強固に連帯するという法則です。

地支の特殊法則の中で最も結合力が強いもので、成立するとその五行が飛躍的に強化されます。

例えば、東方合であれば、寅・卯・辰のうち2つ以上が 命式内に揃うだけでも成立します。2つだけ揃った場合は「半方合」と言います。

(ただし辰と辰は除く。寅と辰、卯と辰ならば半方合が成立します)

月支以外の3つの地支(年日時)で方合が成立していれば、生まれ月が示す季節を覆して、まったく「別の季節」に変えてしまうような強い変化作用をします。

丑 子 巳 亥 のような地支の並びだった場合、

月支は巳火=夏ですが、残りの3支(年日時)子亥丑の北方合が成立しているので、夏だと思っていたのに、急に北風が吹いてきて雪が舞い始めるような気候の変化が生じます。

「方合」は同じ季節に属する家族のような近しい自然な結合であるために、次の三合会局に比べてその結合力が段違いに強固になります。

特に「月支」も含めての「方合」が成立している場合は、その結合はそう簡単に解かれることはありませんし、五行の偏り方も激しいものになります。

「方合」は命式内だけで成り立つものではなく、後天運(大運や年運)の干支によっても誘発されてにわかに成立します。後天運で成立すれば、五行の力量バランスが大きく変動します。

三合会局 ~ 旺支が中心となって形成される臨時の同盟

三合会局さんごうかいきょく」は、季節の頂点の「四正の支」が盟主となって、蔵干に同じ五行が含まれる(本来はあまり繋がりがない)他の地支を強引に仲間に引き入れて一時的な同盟状態を結ぶものです。

方合に比べると、その結合力は弱く、五行の旺じ方においても「方合」の猛烈さには及びません

三合局の地支は、まったく違う家に住んでいる知人同士が「契約」を結んで一時的な「同好会」を結成しているようなものです。

その契約条件が失われると、すぐに解散してバラバラになりやすい緩い結合ですが、成立している間だけは同好会でそれなりに盛り上がっているので一定の熱量を発揮します。

木局、火局、金局、水局の4つあります。

土局なるものは存在しません。(辰戌未丑の4つが揃ったところで何も起きません)

ちなみに、局の成立には必ずリーダーとなる「四正の支」が不可欠です。

水局であれば、旺支の「子」が無ければ、申と辰だけあっても何も起きません

主催者・盟主である「子」が半ば強引に、同じ趣味を持っている知人の申と辰を引っ張ってきて形成する臨時サークルが会局です。

↓を見ればわかるように、申や辰にはその蔵干に「壬・癸」が含まれています。

同じ「水属性の蔵干」を持つという共通点親和性=同じ趣味を持っている友人同士というわけですね。

「子と申」「子と辰」が並んでも「水局半会」と見ます。

ちなみに「四孟の支」である「亥」では「子」の代わりにはならず、亥による水局は成立しません。

三合局には成立しやすい局と、成立しにくい局があります。

水局と火局は成立がしやすい三合局なのに対して、金局と木局は成立しにくい局です。

巳中の庚金、亥中の甲木はすでに熔解・枯死しているので実体=生命力がないからです。寅中の丙火や申中の壬水は少なからず生きていて活力が伴っています。)

金局と木局が成立するための必須条件は、月支が酉金/卯木であることです。

「月支」は他の地支の3倍以上の力量を持つので、同盟関係=同好会結成に力づくで巻き込むだけのパワーがあります。

月支が酉があれば金気が強まって巳中の庚が活性化・実体化します。月支が卯であれば木気が強まって亥中の甲も活性化・実体化します。

月支以外のところで、酉と巳と丑が揃っても、それだけでは会局するための結合力としては弱すぎます。

例えば、 という地支の並びだっとしたら、月支は午=夏月です。

この場合、巳はあくまで火の味方午巳の半方合が優先しますし、午丑と並ぶと丑は土が優勢になり金気は衰退します。

いくら年日時で酉丑巳の3つが揃っていると言っても、金局は実体がなく成立しません

同じようなことは、木局にも当てはまります。

卯 亥 酉 未 と地支が並んでいて、年日時の3支で卯亥未が揃っていたとしても、月令は酉金=秋月ですから、この木局は非常に脆い空中分解しやすい極弱の結合力しか持ちえません。

「七冲」は 地支の五行のぶつかり合い

次に「七冲しちちゅう」(冲衝)についてです。

子と午、亥と巳、寅と申、卯と酉、の組み合わせが 七冲です。

ちょうど180度向かい側、正反対の十二支の関係です。占星術のオポジションとよく似ています。

「冲」は 対立する五行同士のぶつかり合い=相剋だと考えてください。

寅と申ならば木と金、午と子ならば火と水 が 争うのです。

どちらがどちらを剋すのか?という方向性は決まっています。金剋木、水剋火ですから、申が寅を剋して、子が午を剋します。

しかし、「方局」などで他支と団結していて、剋を受ける側の地支の力量が強すぎる場合は、剋す側の地支がかえって負ける=大きく消耗することがあります。それを「反剋」と言います。

 という地支の並びでは、月支の午と日支の子が「冲」になり、水剋火のセオリー通りであれば子が午に勝つように思いますが

午巳未と「南方合」で団結していて火力最強ですから、子1支だけで旺火を剋することはできません。かえって反剋されて子水は蒸発(無力化)します。

また、地支の並びによっては、両者の力量がほぼ拮抗していて勝敗が付かず痛み分け共存になっているケースもあります。

そのような場合は、後天運(大運)の変化で両者の力量バランスが変化することで実際の勝敗が大きく変動していきます。(このような視点を四柱推命における力量論といいます)

のような並びの場合、本来は金剋木で申が寅を冲して勝そうですが、寅は月支であり他支の3倍以上の力量を持ちますから、冲されただけでそう簡単に弱まることはありません。

「用神となる地支」が冲されて剋される場合は明確な凶作用となりますが、「悪神の支」が冲されて弱まるのであればむしろ歓迎すべき=吉作用となります。

また、一般的に言われているほどには「動揺や不和」といった激しい作用はありません。

「命式に沖があるから、あなたは離婚します」と鑑定する占い師はたくさんいるでしょうが、そういうのはインチキ占い師なので、そんなのにお金を払って自分の人生を狂わされることは避けましょう。

子 戌のように、申と寅の間に他の支が挟まっていて遠隔な場合は、冲の作用は起こりません。

辰と戌、丑と未 といった「雑気の支」による「冲」は起こりません

そもそも同じ「土性の支」であり、「雑気」という明確な方向性を持たない風見鶏の支なのですから、お互いに顔を合わせたところで何の争いにもなりません。主体性の無い自己主張や覇気に乏しい人たちばかりが集まったところで、お互いに何の争いにもならないのと同じです。ただし、雑気に蔵されている「土以外の蔵干」が弱まる作用はあるでしょう。

「支合」「刑害破」「解冲」「冲開」は 見ません

四柱推命において考慮すべきなのは、以上の「方合」「会局」「冲」の3つだけです。

これ以外にも、支合・刑・害・破といった十二支の特殊法則がありますが、四柱推命では出番がほとんどありません。

これらが五行の力量関係を変えるような働きをしないからです。断易や紫微斗数など他の東洋占では使いますが。

干合や支合について、それによって相性診断や恋愛占ができるといった記述が、ちまたの四柱推命の本には書かれていますが間違い&誤占のモトです。干合や支合だけでいい加減な相性判断をしてはいけません。

(ちまたの四柱推命は、干合・支合・通変星・神殺などを根拠にして恋愛相性を云々するような鑑定ばかりです。こんなものにお金を払うのは時間の無駄ですし、誤占によって人生を狂わされる実害を被りますので注意しましょう)

支合については、相生関係の「生合」相剋関係の「剋合」という区別があります。

四柱推命において重要な支合は「酉と辰」の生合だけです。

酉と辰が並ぶと、辰にはもともと金性の蔵干はありませんが、よく酉金を産み出す金庫に化けます。

また、七冲している地支に他から方合・会局・支合が重なると「解冲」される、と教えているテキストがありますが「解冲」ということはありません

冲の現象合局の現象別々に起こるだけです。

また、戌辰・未丑の朋冲があると、墓庫が開いて内蔵されている十干が表に出てくる「冲開」ということが言われたりしますが、実際にはそのような作用はありません。

むしろ、土以外の五行(特に水・火)で消耗戦が起きて、湿土の水気が無くなりがちです。

また、七冲になった支同士が消えてなくなる(冲去)とか、支合した支同士が消えてなくなる(合去)といったこともありません。

(例えば、酉辰午子という地支の並びだと、支合と冲で全部の地支が無くなってしまうのでしょうか?だとしたら何をどう判断するのでしょう)

命式の地支は、方局して強い他支から強烈に冲剋されて減力していても、存在そのものが完全に消滅するようなことはありません。後天運の変化によっては再び力量を吹き返して強くなったりもします。

地支の連合や消長は、命式全体の五行バランスと力量判定に大きな影響がありますから、正しい地支の理論を身につけるようにしましょう。

実際に、大運(後天運)の推移によって、命式は大きな変化を被って、五行の力量が刻々と変化していきます。まるで生き物のように変化します。

「命式の状態」は固定されていません。生まれた時の命式の状態のまま静的に保存されているわけではなく、その時その時の大運干支から多大な影響を受け、五行力量の動的変化が生じています。

そして、大運による力量変化の7~8割近くを占めるのが「地支による方局沖」です。

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