命式の「五行の力量」を計算してみよう①- 命式の五行バランスを図る

五行力量の判定法

地支論が分かると、ようやく命式全体の五行がどのような力量バランスになっているのか?を判断できるようになります。

五行の力量計算にはこれまで学んできた蔵干論・方局論が大きく関係しています。

なので、地支論(蔵干・方局)が正しく理解できていない人は、命式の正確な五行力量判断ができません。

「地支論」は天干論や通変のように分かりやすい事象に直結しない=地味で無味乾燥に思える項目だからか、ここの理解が非常にお粗末になる人が多いです。

命式の「五行の力量バランス」を推定する方法

  1. 「月支」は「3」の力量で計算する
    • 月支は季節を司る支であり他支の「3倍の力量」を持ちます
  2. 「月支」と同じ五行で「方合」する支は「3」
    • 月支=申 で 他に酉・戌があれば その酉・戌も「金3」とする
    • 月支が「方合」に関わるとその五行だけが異常に強まる
  3. 「月支」が主催する「三合局」に連なる支は「2」
    • 月支=午 で 他に寅・戌があれば 寅・戌も「火2」とする
    • 「方合」より「三合局」の威力はややランクが落ちる
  4. 「月支」と「異なる五行での方局」は全て「1」
    • 月支の五行(季節)に関わらない方や局は 各支「1」と見る
  5. 「午・巳」は 天干に出ている火土の数で性質が変わる
    • 天干に丙丁だけで戊己がなければ「火」だけ
    • 天干に戊己だけで丙丁がなければ「土」だけ
    • 天干に両方あれば「火と土」が混じる
    • 天干に火土が無ければ「火」とする
    • 「未」は常に 火と土が混在する
  6. 「戌辰未」は 常に土が「1」入っている
    • 「土用の支」である戌辰未には「土1」が常在
  7. 「丑」は 午巳未が多ければ 土1
    • 「丑」の土は 通常は0.5程度で弱い
    • 午巳未などが多い場合は 土1まで増量
  8. 「沖」「剋」される干支は弱まる
    • 他の支から沖や剋される支は弱くなる
    • 天干も隣接する干支から剋を受けるなら減点
  9. 1つの支の力量が「3」を超えることもある
    • 東方合・水局に同時に関係するならば
    • 木3,水1、土1のように合計5になることも

以上の原則に従って、実際の命式例で見てみましょう。

天干については、著しい相剋が無ければ、陰干も全て「1」でカウントします。

日干はどんなに剋されていて弱くても「1」とカウントします。

月支の亥は「水3」とカウントします。それ以外の地支の力量は基本的に1です。

午と寅で 火局半会していますが、月支が関わらない=月支の五行とは無関係な方局であるため、寅には火1を加えるだけです。

上の命式は、比較的分かりやすい判断が簡単なケースです。

木火5:金水土6 でほぼ均衡が取れていますので、日干は身中に近いと判断できるでしょう。

(このような計算をしなくても、日干の根の数用神の数を見れば身中に近いことは判断できます)


次のケースはどうでしょうか?

月支の「申」を含めた「西方合」があります。

この場合は、酉も戌も「金3」が加算されます。それだけ「月支が関わる方合」は五行の傾きが激しいのです。

ほかに子と申で水局半会していますが、季節の五行とは無関係な方局ですから「水1」で加算します。

丁火はどこにも根となる地支がなく、酉金を剋して分勢して弱いので減力して0.5とします。まぁこのあたりの力量調整はさじ加減です。

結果的に、日干の力量(木火)が1.5に対して、金水の力量が「13」ですから、非常な「身弱」と判断できます。

命式を見るだけで「身弱」だと分かるので、鑑定師はいちいちこんな計算はしないでしょう)


このように数値化して計算しているのは、初学者の方にとって「いかに月支の役割や力量が大きいか」を体感してもらうデモンストレーションのためです。便宜上の数量計算法です。

そもそも完全に「客観的に数値化」できる方法はありません。なので、数値計算によって算出された値は参考程度に考えてください。蓋然的な指標にすぎません。

上のような原則論でもって計算するとしても、1つの地支の合計ポイントが1~5まで開きや揺らぎがありすぎます。(各地支が1人1票では無くなってしまい、1票しかない地支と最大5票も持つ地支がでてきます)

実際の鑑定においては、毎回このような煩瑣な力量計算をしているわけではありません

例えば、雑気の月である辰月や戌月については、上の計算法だけでは対応しきれないでしょう。雑気の「辰や戌」は特定の五行の方向性(専旺)が無いため、単純な月支力量3では取れません。

このような煩瑣な計算をしなくても、日干の強弱命式内での最強の五行が分かれば、用神と悪神を定めて鑑定することは可能です。

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